1984年に始まった細野晴臣の観光音楽シリーズの第1弾は『マーキュリック・ダンス』で、戸隠レコーディングと東京レコーディングとで構成された、陰陽五行を骨格にしているというアルバム。第2弾の『パラダイスビュー』は、同名の16ミリ映画に使われた音楽で、これは沖縄への観光。そしてこの第3弾『コインシデンタル・ミュージック』は、CMとして使われた曲による構成になっている。この3点のアルバムからは、コンセプトのみが浮遊し、肉体と切り放された音の連続といった印象しか受けない。その意味では、細野晴臣の意図は成功しているようだが、一方で、いろいろな解説やキャッチ・フレーズがなければ成立しそうもない音楽という印象もある。
「CDジャーナル」

 ・ amazon : Haruomi Hosono : Coincidental Music (1985) / コインシデンタル・ミュージック

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CD01.
01. リキテンシュタイン(西武セゾンカード)
02. ピエトロ・ジェルミ(コンタック600)
03. ノルマンディア(日本生命ロングラン)
04. 中国の人(日本生命ロングラン)
05. サヨコスカッティ(資生堂「リバイタル」)
06. マジンガー・H(旺文社「戦略戦術シリーズ」)
07. ザ・プラン(無印良品)
08. 銀河鉄道の夜〜ピアノ・ヴァージョン
09. ジョルジュ・ドン(パルコ)
10. バイオ・フィロソフィー(ヤクルト)
11. メンフィス・ミラノ(西武ヴァリエ)